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しばいぬの福音: 心理的安全性は、責任を逃れるための免罪符にあらず

第三章:無責任の幻影

またしてもオフィスに不穏な空気が漂った。今度はバカメッスさんが大げさにため息をつきながら、不機嫌そうに椅子にもたれかかっていた。

「もう、私の責任じゃないですよね? 私はやれるだけやったんです。後はチッギュ君がなんとかしてくれるでしょ?」

チッギュ君は驚愕した表情を浮かべつつ、反論を試みた。 「いやいや、まだ全然終わってないじゃないですか! ちゃんと自分の担当分は最後まで責任持ってやってくださいよ!」

バカメッスさんは鼻で笑った。 「えー、心理的安全性が守られていれば、ミスを咎めるなんてないはずよね。だから責任を強要するのって、ちょっと違くない?」

チッギュ君は絶句した。バカメッスさんは、心理的安全性という言葉を盾にして、自分の無責任を正当化しようとしていた。

その時、いつものように犬小屋から静かに、だが堂々とした足音が響いてきた。

「シバ…」

オフィス全体が静まり返った。しばいぬが毅然とした態度でバカメッスさんの前に立ちはだかった。

「シバ〜(心理的安全性とは、責任逃れを許容するものではありません。それは失敗を恐れずチャレンジできる環境を指すのであって、自分の責任を放棄するための言い訳ではないのですよ。)

バカメッスさんは言い訳をしようと口を開いたが、しばいぬの鋭い眼差しにその言葉を飲み込んだ。

「シバ!(自己の責任を回避する行動は、チーム全体の信頼を著しく損ないます。無責任を心理的安全性のせいにするなど、言語道断です!)」

バカメッスさんはようやく顔を赤らめ、視線を下げた。 「……私が間違っていました。申し訳ありません。」

オフィスに安堵の雰囲気が広がったが、しばいぬは決して油断しない。この無責任の幻影は、いつでもまた現れるかもしれないのだ。

教訓

心理的安全性は、責任を逃れるための免罪符ではなく、責任感を持ち積極的に挑戦できるよう促すためのものである。
柴犬抱き枕