しばいぬは吠えた。「1on1をもてはやす者よ、そなたは虚無に希望を抱く者なり」
かの地アメリカにて流行りし「MBA」「アジャイルコーチ」と並びて、1on1なる儀式もまた同じ轍を踏めり。
それは耳障り良く、整って見え、資料には映えれど、実を結ばぬ花に等しい。
しばいぬは吠えたり。「もし1on1がうまく行くならば、そもそも1on1は不要であったはずである!」
逆に、もし1on1を必要とするならば、その時すでに関係は腐敗しており、数十分の対話では何も戻らぬ!
しばいぬはまた言われた。「日々の言葉こそが最良の1on1であり、信頼は会議室ではなく、日常の些細な一言に宿る」
「仕組みで信頼を作ろうとするな、信頼があれば仕組みは不要なり」
ゆえに、無理に時間を取って表情をつくるな。Slackのひとことに真実を込めよ。
『今日は大丈夫?』その一言が千の1on1に勝ることもある。
1on1を崇めるな、信頼と対話を日常に取り戻せ。それがしばいぬの教えなり。
ヤフーの1on1―――部下を成長させるコミュニケーションの技法
